「天下一の補佐役」豊臣秀長(仲野太賀)の視点から、戦国の世をダイナミックに描く大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合 毎週日曜 午後8時からほか)。10月25日に放送された第41回「家康の野望」では、豊臣方へ抵抗を続けていた徳川家康が秀長と秀吉の熱意に動かされ、臣従を決意するまでが描かれました。家康を演じている松下洸平さんに、役への思いや印象に残るエピソードについて聞きました。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
「これまで誰も演じていない家康」へのアプローチ
僕がもともと抱いていた徳川家康のイメージは、クールで腹の底が見えず、本音をなかなか明かさない、かっこいい人物でした。
でも、今回の家康はかなりコミカルなキャラクターになりまして(笑)。脚本を読み進めるうちに、最初に思い描いていたのとは違う人物像が自分の中に見えてきました。「これまで誰も演じていない家康」へのアプローチが見つかった気がします。一方で、天下人としての奥深さも表現したいと思っていました。
(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)
第34回「最強のライバル」でも描かれたように、家康には人質として過ごした時代や、妻や子どもを自らの手で死に追いやらなければならなかった悲しい過去があります。今回の出演にあたって史実を調べ、そうした人生を送ってきた人物なのだと改めて感じました。
豊臣兄弟の視点から物語が描かれる今作では、家康は秀長や秀吉の前に立ちはだかる存在でもあります。だからこそ、単なる敵役としてではなく、「憎みきれない存在になるといいな」と思いながら演じてきました。