101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

<100歳の100の知恵 15>

『安上がりで幸せな台所のアクセント』

大根やにんじんは、葉がついているものは葉の部分を料理に使いますが、葉がついていようといまいと、葉の根元の部分はあまり使い道がありません。

私はその部分を、よく水につけておきます。

さつまいもも、切り落とした端に芽を見つけると、どうしても捨てられず、切り口を水に浸しておきます。するとだんだんかわいらしい芽が出てきて、青々とした葉をつけてくれます。

観葉植物みたいな感じで台所のアクセントになりますし、伸びた大根の葉やにんじんの葉は、味噌汁の青みにもなります。清楚な花や実をつけている庭の野草を切ってきて、大根の葉を添えて器に活けても、野趣があってなかなか素敵。

貧乏性というか、こんなことが喜びになる自分を、安上がりで幸せな女だと苦笑しています。

 

 

 

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