オープンキッチンも楽しい、おもてなしイタリアン
創業100年を超える老舗が軒を連ねる日本橋界隈。その一角に昨秋オープンしたイタリア料理店がここ「ダ ゴトウ」。
“後藤の家”を意味する店はモダンなビルの2階にある。扉を開けると現れるコンクリート打ちっぱなしのシックな空間に一瞬怯むかもしれないが、後藤大輔シェフの温かな人柄に触れれば、肩の力も自ずと抜けるに違いない。
後藤シェフはイタリアン一筋25年の大ベテラン。あの「カノビアーノ」等で研鑽を積んだ経歴を持つ。「レストランでなければ食べられない料理を」と、ランチでもひと手間かけた皿の数々を提供する。
その言葉に目と舌で納得するのが前菜3種だ。森林どりの腿肉に胸肉のミンチを巻きこんだガランティーヌ、茹でたタコをプレスしたテリーヌなど、一つ一つの料理に手がこんでいるだけではなく、ガランティーヌには赤キャベツのマリネとトリュフ風味のスクランブルエッグ、タコのテリーヌにはレンズ豆のサラダを添えるなど、仕上げにかける手間も細やか。
リストランテ的一皿も魅力だ。メインの山形豚にしても、イタリアンにありがちな焼きっぱなしではなく、トマトやモッツァレラ、バジルとともに焼き上げ、一味違う美味しさを楽しませてくれる。
DA GOTO ダ ゴトウ
●東京都中央区日本橋室町1-12-10 J1ビル2F 電話03・6281・9858 11:30~13:00(L.O.)、17:30~21:30(L.O.)、日曜のみ11:30~19:00(L.O.) (東京都の時短要請期間中は21:30閉店)月曜休 カウンター8席、テーブル3卓●昼/コース 1980円、3300円、5500円 夜/コース6050円、8250円、おまかせ1万1000円
●アクセス/東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅A1 、A4出口より徒歩2分。中央通りからむろまち小路へ入り、二つ目の角を左折。1階に江戸前鮨「蛇の市 本店」の入るビルの2階