川本さんいわく「腸の動きが活発になるか、鈍くなるかは、主に自律神経の働きに影響される」そうで――(写真提供:Photo AC)
ストレス過多な社会、食生活の欧米化といった時代の変化によって、日本人の「腸の動き」は一昔前より悪くなっていることをご存じですか。最近の医学の進歩で、腸の役割は多岐にわたるということがわかってきました。「私たちの健康の9割は、腸が司っている」と語るのは、消化器専門医の川本徹さん。その川本先生いわく「腸の動きが活発になるか、鈍くなるかは、主に自律神経の働きに影響される」そうで――。

腸がいい状態を保つには適切なぜん動運動が不可欠

腸は「食べて出す」ための働きだけでなく、体や心の健康にプラスの作用をもたらすホルモンまで作っているすごい臓器です。

ですから、できるだけ腸に負担をかけるようなことをせず、その機能を十分に果たせるようにサポートしてあげましょう。

そうすれば、腸が元気になる→さらによく働いてくれる→「食べて出す」がスムーズになる&いいホルモンがたくさん出る→体や心がさらに健康になるというよいサイクルが生まれます。

そのためには、繰り返しになりますが、何よりも腸のぜん動運動が適切に行われるようにすることが大事です。

腸がいい状態を保つためには、腸を波のようにくねらせる動きが欠かせないのです。

では、どうすればぜん動運動は正常に行われるのでしょう。

実は、腸のぜん動運動は、自律神経と深く関わっています。