(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
40歳~60歳あたりに訪れる、大人から老人へと移り変わっていく期間を「思秋期」と表現するのは、医師の和田秀樹先生。高齢者を専門とする精神科医を務めてきた和田先生いわく、「思秋期は人生にとって大切な年代であると同時に、年齢を重ねても充実した人生を送れるかが決まる時期」とのこと。「若さ」の維持に重要なことは、腸の健康を保つことで――。

細胞の炎症を最小限に食い止めて、若さを保つ

年齢を重ねれば、細胞の炎症はある程度は必ず起こるものだ。それは誰にも避けられない。

ただし、炎症を最小限に抑えることは可能だ。ショーシャ博士は、細胞の炎症を極力抑えるようにすれば、「50歳の見た目のまま120歳まで生きることも可能」だと言う。

そのためには、細胞が必要としている栄養素をきちんと送り届けて丈夫にすること。そして、炎症が起きたときに速やかに修復できるようにすることだ。

ここではどうすれば炎症を食い止めることができるかについて考えよう。

まず心がけたいのが、腸を健康に保つことである。というのも、腸は食物を消化・吸収する重要な器官であるだけでなく、小腸には人の免疫細胞の80パーセントが集まっているからだ。

食物を充分に消化・吸収できなければ、せっかくの栄養素を細胞に送り届けることができない。

また、免疫は細胞を傷つけるような異物を排除してくれたり、修復の手助けをしてくれたりする。