今年芸能生活60周年を迎えたタレント・西川きよしさん(77)。漫才コンビ「横山やすし・西川きよし」として漫才界の頂点を極め、先月には初の自伝「小さなことからコツコツと」を上梓するなど、力強い歩みを続けています。抱き続けたやすしさんへの思い。そして、舞台に立ち続ける意味。今の思いを明かしました。
(取材・文・撮影◎中西正男)
(取材・文・撮影◎中西正男)
たくさんのご縁に支えられて
もう、この世界に入って60年経ちました。
ホンマに幸せな人生やと思いますし、ここまでやってこられたのは、ただただご縁の力やと思っています。やすしさんとの縁、妻のヘレンとの縁。師匠の石井均先生、お世話になった渡哲也さんもですし、本当にたくさんのご縁に支えられてきました。
こんなことを自分で言うのはおこがましい話ですけど、もし、縁を紡ぐコツがあるとしたら、僕はあいさつやと思います。もちろんどなたに対しても同じように力いっぱいあいさつをする。それだけは続けてきました。
これはね、母親に感謝するしかないんですけど、子どもの頃から耳にタコができるくらい言われてきたんです。「どこで誰が見ているか分からない」。そして「どこかで誰かが見てくれている」。そこへのアピールなんてものではないんですけど、ずっとやってきたら、ありがたいご縁をいただいていました。