11,000円のランチコースから。手前がスペシャリテの「トルテッロ ジェノベーゼ」。奥は、前菜の「オーガニック卵 ペコリーノのエスプーマ ドライキャビア」。ペコリーノチーズの泡の下には、ほぼ生に近い卵黄を忍ばせてある。全体を混ぜ合わせてどうぞ(ワインはコース外)

洗練された空間で味わう極上のイタリアン

街のイルミネーションがひときわ華やぎを見せるこの季節。いつもと違う優雅なランチを、という時に覚えておきたい一軒が、ここ「アルマーニ/リストランテ」だ。

2007年、銀座タワーの10階にオープン。そして20年、ナポリ生まれのカルミネ・アマランテさんがエグゼクティブシェフに就任した後は、ガンベロロッソ(イタリアのグルメ専門の出版社)による「世界のトップ・イタリアンレストラン」の最高位に選ばれるなど、その実力は、世界の食通たちにも認められてきた。

アルマーニブランド全体のコンセプトでもある“シンプル&エレガント”をモットーに、日本の食材にも目を向けて創られる料理は、郷土の味をベースにモダンなアレンジを加えるシェフのセンスが光る。

例えば、写真の「トルテッロ ジェノベーゼ」。このジェノベーゼとは、牛肉と玉ねぎで作るナポリ伝統の煮込み料理。本来はロングパスタと合わせるのが一般的だが、カルミネシェフは、トルテッロにアレンジ。トリュフを添え、リストランテらしい洗練された美味しさを演出している。

デザートの「レモンタルト」。かけているのは、ミントとレモンバーベナのソース。カモミールと白ワインのシャーベットを添えている。甘みを控えたメレンゲの中には、レモンのクリームやレモンゼリーなどさまざまなテイストのレモンアイテムが。コースには、このほかアミューズと「リソディセモラ サフラン」、メインの「平目 ベジタブルソース」、カフェとプティフールがつく