お能の普及活動も含めて、2023年3月に60代前半という若さで日本芸術院会員となり、続いて11月に文化功労者の認定顕賞を受けた。

――おかげさまで、文化功労者の時は陛下にご懇談を賜る栄を受け、皇居へお伺いいたしました。雅子皇后さまに、「ぜひ銀座へ能をご覧にいらしてくださいませ」と申し上げましたら、「愛子は学習院女子部の能楽鑑賞会で一度伺ったようですよ」っておっしゃっていただいた。

そういたしましたら陛下が「いやぁ、観世君とは同級生なのですよ」。するとそこにいらしたご陪席の方々が「なんだ、そうですか、ワハハ」となりまして、いっぺんに空気がほぐれました。

しかし何となく父が上から見ており、「まだ早いよ」と言ってるような気がいたしましたね。世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉は、慢心を戒めているのです。やはり日々の稽古を怠らず、ですね。

稽古とは「古(いにしえ)を稽(たずぬ)る」と書きます。「古から学び今を照らし、現在に活かす」という意味があります。ますます気を引き締めて参りたいと思います。

 

このたびは本当におめでとうございました。