中医学的 啓蟄の旬のもの

・旬の食材1 うずらの卵

もろもろ補給したいこの時期にピッタリなのが、うずらの卵。うずらの卵は、五臓すべてを補い、気と血をチャージする、スーパー食材です。

アンチエイジングにも効果的で、その栄養価は鶏卵より優れているとされるほど! 脇役のイメージが強いかもしれませんが、効能を期待する場合は、1食5~6個を目安に、こまめに摂ってみてください。

うずらの卵を主役にした1品なら、「小松菜とうずらの卵の炒めもの」がイチオシ。うずらの卵の水煮と小松菜を一緒に炒め、醤油で味をととのえたら、鰹節をぱらりと乗せて出来上がりです。

・旬の食材2 ほうれん草

ほうれん草は、血を増やす「補血」食材。内臓の働きを助け、血のめぐりをスムーズにしてくれます。

また、赤い根の部分には、潤いを補い、便通を良くする力があります。根の部分に十字に切れ目を入れて、10分ほど水に浸けておくと、きれいに土が取れます。

必要なものを補い、不要なものを出してくれるという優秀な食材ですので、ぜひ、根まで捨てずに食べましょう。

・旬の食材3 黒ごま

黒ごまも「補血」作用があり、身体を元気にして、潤してくれます。

そこで、ほうれん草と黒ごまを、肝に良いとされる酢で和えた「ほうれん草のごま酢和え」はいかが?

黒ごまがなければ、白ごまでもかまいません。白ごまは、潤いを補う「滋陰」作用があります。1日大さじ1杯を目安に摂るといいでしょう。

※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。


二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)

大人気漢方家・櫻井大典先生が、24の季節と五臓(肝・心・脾・肺・腎)に合わせた旬の食材と、毎日の暮らしの養生を教えてくれます。

薬に頼らない、昔ながらの“健康と暮らし”の歳時記。
季節の移ろいや風物詩を美しいオールカラーの絵でも味わえる愛蔵版の1冊です。