親の金をあてにする子どもたち

私は、老後に家族、特に子どもとの関係で苦労する高齢者を嫌というほど見てきました。下手に財産がある親だと、子どもはかなりの確率でそれをあてにするようになります。

親のお金なのに「いつか自分が手にするお金」と勘違いするのです。

節約のためといって、同居を強いてきた子どもと一緒に暮らし、遠慮しながら息をひそめて暮らしている人もいました(写真提供:Photo AC)

こうなると、子どもは親の行動にいちいち制限をかけるようなことをいってきます。

ひとりで設備のいい老人ホームに住もうとしたら「そんなにお金をかけて、貯金がなくなったらどうするの。お父さんの老後が心配」などと、もっともらしいことをいってランクの低い老人ホームをすすめてきたりするのです。

節約のためといって、同居を強いてきた子どもと一緒に暮らし、遠慮しながら息をひそめて暮らしている人もいました。