人を恨まず、悪口をいわず、笑顔でいる

流れが悪いときの極意は「人を恨まず、悪口をいわず、笑顔でいる」だと私は考えます。

私も聖人君子ではありませんから、若い頃はそんなことはまったくできませんでした。自分より優遇されている人は恨みたくなりますし、陰で悪口もいいました。笑顔でいるなどもってのほかです。

しかしそんなことをしても、状況はまったく改善されません。むしろ、自分の自律神経を乱し、嫌な思いをいつまでも引きずり、集中力が下がり、ミスも増えるなど悪いことばかりです。

組織であれ、社会であれ、物事の大勢は流れで決まります。

2023年の大河ドラマは徳川家康の生涯を描いていましたが、彼ほど流れに味方された天下人はいません。

徳川家康を祀った日光東照宮には「見ざる、言わざる、聞かざる」の「三猿」があります(写真提供:Photo AC)

徳川家康に実力がなかったとはいいませんが、巡り合わせによって天下を治めるまでに至ったことは明白です。