いい医者を探すのに最初にすること
樋口 いいお医者さんに出会うのは、なかなかの難関だぞと思えてきました。
どうしたら、いいお医者さんを見つけられますか? 私はもうとっくに過ぎてしまったけれど、75歳くらいの後期高齢者で、子どもたちも近くにいるひとり暮らしのバアさんだと仮定すると、どういう手順から始めましょうか。
和田 ひとつは、お子さんの力を借りてでも、インターネットで、まあまあ評判のよい病院を調べる。手術成績の善し悪しとかはネットでも本でも調べられます。
樋口 新聞なんかにもよく出ますけれど、「成功率」が目安になりますか。
和田 ある程度なります。でも本当に腕のいい医者のところには、難しい手術が来ることがあるので、意外に成功率が上がらないこともあるのです。「手術数」のほうが、参考になるかもしれません。病院の規模が大きくなると手術数は増えますが、インターネットで医者を検索して受診する時代ですから、手術数の多さは人気の高さを示す目安になると思います。
2つ目は、まだ元気なうちだったら、やっぱり「ドクターショッピング」をするのがいいと思います。病院の数が限られる地方では難しいかもしれませんが、病院の多い都市なら自分にとっていい医者を選ぶことができます。
樋口 ドクターショッピングって、嫌われませんか?
和田 自信のある医者なら気にしないと思います。私は気にしません。
※本稿は、『うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(講談社)の一部を再編集したものです。
『うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(著:樋口恵子・和田秀樹/講談社)
老いを怖い、つらいとすごすより、高齢期を自分らしく自由に生きるチャンス到来と頭を切り替えたいものです。
60代、70代、80代と、樋口先生の赤裸々で痛快な老いの実況中継に、6000人以上の高齢者を診てきた和田先生が、心と体の両面から「幸せになる」秘訣を解説。