ひとりの自由を楽しむ

和田 日にち薬という言葉があるように、時間が経つと孤独感や喪失感は薄れ、ひとりに慣れていきます。

孤独というのは不思議なもので、家族と一緒に暮らしていても、孤独を感じないとはかぎりません。

家族のなかで疎外感を覚え、孤独を深めている人もいます。

人づきあいが多い人でも、嫌いな人間と無理につきあうことほど、むなしいこともないでしょう。

高齢になったらそうした人づきあいのしがらみから解放され、ひとりの自由を楽しむのもいいものです。

※本稿は、『うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(講談社)の一部を再編集したものです。


うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(著:樋口恵子・和田秀樹/講談社)

老いを怖い、つらいとすごすより、高齢期を自分らしく自由に生きるチャンス到来と頭を切り替えたいものです。

60代、70代、80代と、樋口先生の赤裸々で痛快な老いの実況中継に、6000人以上の高齢者を診てきた和田先生が、心と体の両面から「幸せになる」秘訣を解説。