「不便」を選ぶほど運動になる

「椅子に座ってテレビを見ながらできるトレーニングはいろいろあります」と安保先生。一つ目は、体幹ひねりで柔軟性やバランス力アップ

安保 歩数よりも大切なのは姿勢です。視線をまっすぐ前に向け、肩の力を抜いて、肘を少し曲げて後ろに大きく腕を振る。つま先で地面を押して、かかとから着地する。さらに、普段より歩幅を1cmほど広げて歩くと運動量がアップします。

大場 ファッション業界の知り合いから、「若く見られたかったら、歩幅を広くしたほうがいい」とアドバイスされたので、人前に出るときは、歩幅を広げて歩くように意識しています。

安保 それ、重要なポイントです。歳を重ねて体が硬くなってくると歩幅が狭くなり、ちょこちょこ歩きになりますからね。

大場 2000歩って、だいたいどれくらいの距離でしょう?

安保 人によって歩幅が違うので一概には言えませんが、歩幅が50cmの人なら1kmぐらいが目安です。距離を稼ぐには、日常生活の中でこまめに歩く習慣をつけること。たとえばスーパーで買い物をする際に、1度に5kgのお米を買うのではなく、あえて1kg、2kgを選ぶ。それだけで買い物に行く回数が増え、運動の機会も多くなるので、ちょこちょこ買いがおすすめです。

大場 なるほど!ほかにも何かアイディアはありますか?

安保 あえて《不便》を選べばいいのです。外出時は車や自転車を使わず徒歩で。駅やビルではエスカレーターやエレベーターに乗らず、1~2階分なら階段を使ってください。体のバランスが崩れないよう、荷物はリュックに入れるのがいいですね。

大場 階段を歩くのは、いい筋トレになりそう。