俳優としての原点であり、美学の原点でもある宝塚
僕の俳優としての原点は宝塚にあります。今は亡きおばが大の宝塚ファンで、古城都(こしろみやこ)さんという方のお付きのようなことをしていたんです。おばに連れられて楽屋にお邪魔したこともあるくらいなので、かなり近しい立場だったのだろうと思います。
最初に客席で観たのは、古城さんが出演されていた『霧深きエルベのほとり』。ストーリーは忘れてしまいましたが、それはそれは絢爛な世界で、「なんて凄いんだ!」と衝撃を受けました。
しかも当時はまだ小さな子どもだったので、舞台にいる人が全員女性だと知らなくて。「それじゃあ僕は宝塚に入れないってことか! ガーン!!」とショックを受けた記憶があります。(笑)
【撮影:田中亜紀】
宝塚は、僕の俳優としての原点であり、美学の原点でもあります。
僕が小学6年生の頃には、宝塚で『ベルサイユのばら』が大ヒット。でも周囲にそんな話ができる男子はいなかったため、隠れて女子たちと「アンドレが」「オスカルが」と盛り上がっていたのもいい思い出です。(笑)