新宿の吉本本社受付にて。撮影◎本社 奥西義和
サバンナ八木真澄さん考案による未知の生き物たちが集められた『未確認生物図鑑』がこの度発売になりました。独創的で愛らしいイラストを手掛けたのはレイザーラモンHGさん。ともに筋肉美を誇ってきた芸人であるお二人の出会いから、図鑑が生み出された奇跡のきっかけまで、笑あり涙ありの創作秘話を伺いました。
(構成◎岡宗真由子 撮影◎本社 奥西義和)

30年来の仲

八木 :僕ら30年来の仲だけど、まさかこういう日が来るとは思わなかった。

HG :相方のレイザーラモンRGが立命館大学で、八木さんも立命館の1つ上の先輩。僕は同志社大学でしたが、関西の大学同士、もともと身近な存在でした。

八木 :デビューする前のレイザーラモンと絡んでるから、すごい長いよね。

HG :サバンナさんの公開放送が立命館の大学構内でありました。

八木 :サバンナは結構デビューが早く、学生時代からラジオ番組をやっていて、「母校で公開放送しよ」ってなった。その時、RGとHGが飛び込みで収録現場に現れたんだよね。

HG :はい、僕らは素人だったものの、お笑い好きだったんで、「テレビに出てるサバンナさんたちが学校に来るから行こう!」って言って見に行って、番組に出してもらいました。人生で初めて絡んだ芸人がサバンナさんでした。

八木 :放送してる場所の床はコンクリートだったけど、ブレーンバスター(逆さに抱え上げた相手を後方に倒れ込みながら、床に落とすプロレス技)やったな?

HG :僕らプロレス同好会だったので、技かけてもらいましたね。

学生時代の八木さん

八木 :そののち《レイザーラモン》として吉本入ってきて、「えーっ!あの時の?!」って感動の再会。(笑)

HG :八木さんも僕も、筋肉鍛えてる芸人が市民権ない時代から筋肉つけてましたもんね。

八木 :そうそう。「鍛えておもしろなんのか?」って言われて迫害(笑)されてた者同士だから、親近感がすごい。

HG :今じゃあ鍛えてる芸人がすごく増えましたから考えられないですけど。

八木 :なかやまきんに君も、ちょっと下でデビューして、お互いマイノリティだったので3人でよくつるんでた。

学生時代のHGさん(右)と、RGさん

HG :その3人が、後の《健康ボーイズ》に。

八木 :僕は、なかやまきんに君と《ザ☆健康ボーイズ》っていうユニットを2007年からやっていた。でもきんに君が吉本を退所してしまって、続けるのが難しくなり、HGに泣きついて新ユニット《ネオ☆健康ボーイズ》を組ましてもらった。そのネオ☆健康ボーイズでの営業先で、地元のキャラクターを考える企画があって、僕のアイデアをHGがイラスト化してくれて…。

HG :「めちゃくちゃええやんHG!」って、えらい褒めてくださって。その日の帰り道に、「SNSでアップしてるキャラクターをこんな感じにカタチにしたいね」って話になりました。

八木 :2年前やな。イラストはあてもなく毎日、書いてて。

HG :毎日はヤバいですよ。ちょっと怖いです。(笑)ストック1000体くらいありますか?

八木 :もっとかも。