「胸を張って全うしきれるかどうか」が基準
映画、ドラマ、舞台、ミュージカルと幅広く活躍されている小関さんは、ある基準をもとにお仕事を決めている。
興味のある作品のオファーや、何らかの役を演じるチャンスをいただいた際に、「自分が胸を張って全うしきれるかどうか」を一番大切にしています。どんなに自分に合う仕事でも、面白い作品でも、スケジュール的にギリギリで、「もっと時間があったら、より良いものをつくれたのに」と後悔するのは嫌なんです。
もちろん、好きな人との共演だったり、好きな作品だったり、「好き」という感情は“わくわく”する要素の1つではあります。ただ、好き嫌いよりも、「いただいたチャンスを悔いなく全うできるかどうか」をお仕事をお受けする際の基準にしています。
今回演じるロミオ役は、自身の興味とその基準がマッチしたので、本当に幸運でした。すでに稽古がはじまっていますが、稽古場の雰囲気は明るくて活発です。自分と同世代の若い俳優さんがたくさん集まっていることもあり、みんなで切磋琢磨しながら集中して取り組んでいます。
ただ、ミュージカルなので曲数も多く、セット転換やダンスの立ち位置など、過去作から変わっている要素もあるので、やはり難易度は高いです。今回は新国立劇場なので、扇形に広がる客席に向けた演出要素も取り入れており、過去作のコンセプトを大切にしながらも、けっこう大胆に変えているところもあります。今回は6度目の公演ということで、2024年バージョンならではのオリジナリティをみんなで「つくっている」実感があり、楽しく刺激的な日々を過ごしています。
とはいえ、おおもとの曲や大まかな動きは今までと変わらないので、「数年前はあの人が演じていたけど、今回は小関バージョンで同じ動きをしている」みたいな面白さもあり、「ここを変えたんだ」という新鮮味も同時に感じてもらえるはずです。振り付けも、演じる人に合わせて少しずつ変えているので、幅広い視点で楽しんでもらえる作品になっていると思います。
公演情報
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
公式HP:https://www.rj-2024.com/
出演:小関裕太/岡宮来夢、吉柳咲良/奥田いろは(乃木坂46) ほか
【東京公演】
2024年5月16日(木)~6月10日(月)
会場:新国立劇場 中劇場
【愛知公演】 2024年6月22日(土)・6月23日(日)
会場:刈谷市総合文化センター
【大阪公演】 2024年7月3日(水)~7月15日(月・祝)
会場:梅田芸術劇場メインホール