落ち込んでいるときはその原因を探るひとり言をつぶやく
もう1つは、落ち込んでいる理由や原因を探るひとり言をつぶやくことです。
「なんで落ち込んでいるんだろう?」「どうしてこんなに気分が暗いのか?」というように、なぜ? なぜ? と理由を詰めていくのです。
すると不思議なことに、気分が冷静になります。
疑問形でひとり言をつないでいくうちに、論理的で分析的な左脳が優勢になってくるからです。
「こうすれば、きっと良くなるはずだ」という解決の糸口が見えてきたり、「もしかして、これから良くなるんじゃないか?」と希望が見えてきたりします。
「感情系」の脳番地からどんなにネガティブな気分が湧き起こったとしても、それに流されたり溺れたりせず、むしろヒントにして、真の自分を見極めるという態度が必要だと思います。
とくに発達障害やうつ病を抱えている人は、思うように動けない自分に対して否定的になりがちです。
そればかりか周囲の声も、「なんで仕事をしないのか?」「もっと頑張れよ」などと、激励というより非難めいた言葉が多くなりがちです。
こうした声に押しつぶされて自己肯定感が削られてしまう人は、意識して自分を鼓舞する言葉をつぶやいたり、冷静になれる言葉をつぶやきましょう。
マイナスの言葉を相殺するくらいのプラスの言葉で、自己マネジメントをしていく必要があります。
※本稿は、『なぜうまくいく人は「ひとり言」が多いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
『なぜうまくいく人は「ひとり言」が多いのか?』(著:加藤俊徳/クロスメディア・パブリッシング)
「ひとり言」には、自分の気持ちを鼓舞して、やる気を出させる力があります。
そんなひとり言のメカニズムを、脳科学的な視点から解き明かし、日常生活の中で上手にひとり言と向き合うことで、自分の能力を高める方法を提案していきます。