コレステロールが低いとうつになりやすい
残念なのは「コレステロール害悪説」が信じられると、良い面まで無視されてしまうことです。
コレステロールのいちばん大事な役割は、脳への作用と言えます。
コレステロールは体内に160〜180gありますが、その25%は脳の中にあり、神経系も含めると37%を占めています。
つまり、脳が正常に働くのも、体が活発に動くのも、コレステロールが十分にあってのことなのです。
私は精神科医ですが、コレステロール値の高い人のほうが、うつ病や認知症になりにくいと感じています。
また、うつ病の場合は、コレステロール値の高い人のほうが治りやすいとも思っています。
図7は、柴田先生の実態調査ですが、コレステロール値の高い人は、うつが改善しやすく、低い人や中程度の人は、うつが進行しやすいことを示しています。