騒動後初めてインタビューに答えた入江慎也さん(撮影:本社写真部)
明日発売の『婦人公論』12月10日号で、元芸人の入江慎也さん(カラテカ)が、騒動後初めてインタビューに答えました。今年6月に世間を騒がせた「闇営業問題」で、吉本興業の所属契約が解消となった入江さん。あれから5ヵ月、現在はアルバイトでハウスクリーニングの仕事をしています。なぜ、掃除に興味を持ったのか、どのような思いで働いているのか。胸の内を本誌に語ります。(構成=樋田敦子 撮影=本社写真部)

昔のコントの小道具を捨てた

芸人のときは夜更かしだった僕も、ハウスクリーニングのアルバイトを始めてからは朝7時半に起床、と朝型になりました。午後は清掃が終わり次第、終了。マンションなら1日3軒回るときもあれば、一戸建てを1軒担当するなど、さまざまです。仕事が終わると腱鞘炎のように手がしびれますが、無遅刻無欠勤で仕事をしてきました。

現在、アルバイトの時給は1100円から100円上がり1200円になりました。今振り返ってみると、芸人として仕事をさせていただいていたのはとても幸せなことだったんだな、と改めて思います。

騒動から2ヵ月間は、世間をお騒がせしてしまい、先輩、同期、 後輩を巻き込んでしまって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで、ずっと家にこもっていました。そんなある日、自分の部屋を片づけだしました。いわゆる「断捨離」ですね。

まずは着なくなった洋服を処分し、次に昔のコントの小道具を捨てたのです。小道具には思い出がたくさんあって、こみ上げてくるものがありました。でもこれから先、使うことはないだろうと……。

僕はもともときれい好きというわけではないのですが、小さい頃から、ごみ収集車にごみが吸い込まれてなくなっていく様子を見るのが大好きでした。成長してからは、落ちているごみや枯れ葉を拾ってきては焚き火をし、それをじっと見ている。そんな、少し変わったところがありました。

 

清掃業はなくならない仕事

そろそろ仕事を始めなければいけないと思い始めたのは8月頃。将来のために何か手に職をつけたいと考えたとき、清掃ならどうだろう、とふと思いつきました。掃除は生きている間、ずっとし続けなければならないこと。誰しも汚い場所よりはきれいな場所のほうがいいし、清掃業はなくならない仕事だろう、と思いました。

僕自身、清掃の仕事は経験したことがありませんでしたが、友人の芸人たちは、ビルの窓拭きなどのアルバイトをよくしていたので、自分の中で違和感はまったくありませんでした。