仲間のためにがんばるということ

高校時代に学んだことは、ほかにも数え切れないほどにある。

竹内先生は本当に選手の自主性を重んじる人だった。
普段から怒ることは滅多にないし、技術のことで怒ることはまずない。

でも、そんな竹内先生が何度も繰り返し僕たちに言い続けて、ときに厳しい言葉で 伝え続けたのが、人を重んじることだった。

とくに下級生には、「先輩のために戦う」ことの大切さを教えていただいた。
大会が近づいたときはもちろん、事あるごとに竹内先生はこう言った「3年生のためにがんばれ」

1年生のときだけでなく、2年生のときも同じだ。
僕のように1年生から試合に出ている選手には、より強く言っていたかもしれない。

バレーボールはチームスポーツだ。
当然、先輩も後輩も関係なく、チームが勝つためにそれぞれの力を尽くし、役割を果たす。 

僕も「先輩のために」という思いはつねにもって戦っていたつもりだった。
でも、本当の意味で、「3年生のために」と意識した瞬間があるとしたら、高校2年の春高だ。