写真提供:『悲しみは笑い飛ばせ!島田珠代の幸福論』(KADOKAWA)
「パンティーテックス」「男なんてシャボン玉」など唯一無二のギャグと独創的な動きで部人気の、新喜劇を支える看板女優・島田珠代さん。そんな芸歴36年になる島田さんが、幼少期から仕事、恋愛、自分らしさ、女として生きることなどを赤裸々に綴った初エッセイ『悲しみは笑い飛ばせ!島田珠代の幸福論』。今回はその中から、10数年ぶりに一緒に住むことになった中学生の娘とのエピソードを紹介します。

2回目の大ゲンカ

娘と2ヵ月間口もきかない大ゲンカがあってから、あんなことはもうないようにしようと心に固く誓ったのですが、またもや大ゲンカをしてしまいました。

ケンカのきっかけは娘のプール開き。学校から水着を用意するようにと言われていたのですが、娘はすっかり忘れていて「買い忘れたからママのを貸して」と言いました。

水着を買い忘れたということに対して少しだけイラッときて「なんで忘れんの?」と愚痴っぽく言ってしまいましたが、娘ときちんとコミュニケーションを取るべきだと理性も働き、その後は穏やかに話を続けました。

水着の形はある程度自由で構わないらしく、クラスの子は今どきのかわいいデザインの水着を買うはず。しかし私の持っている水着は、胸元がガバっとあいて、下もおもいっきりV字になった、本当にしょうもない形の水着でした。

それでもないよりマシだろうと思って貸したのですが、プールの授業を終えて学校から帰ってくると「めっちゃ恥ずかしかった!」と娘。そらそうやわ、私の水着を女子高生が着てるんやから。