「家を建てるのが一番!」と断言するつもりはない
「老いてからは最低限の快適さがあればいい。それより元気なうちにやってみたかったことにチャレンジしたり、行きたかった場所に行ってみたい」という方もおられよう。
自分の持てるものに改めて気が付いて「なんだかんだ言っても今の家が一番だ」となれば、それは幸福なことだ(ただ三階建ての家は年老いて身体が思うように動かなくなったときにデッドスペースが多くなるし、断熱性が著しく低い古い家は健康リスクが高まるので、これらに当てはまる方には建て替えや住み替えをお勧めしたい)。
大事なのは、何も考えずに楽な道を選ぶのではなく、人生のB面を見据えて一度、未来を考えてみることだと思っている。
ここから先は、「もし、これからの人生でこんな家に住むとしたら」という前提で、理想の住まいについて自由に想像する旅にご案内しよう。
誰しも一度は憧れるユニークな住まいについて、シニアに人気の小さな平屋や移住について建築家の立場で自由に語ってみることにする。