団地の暮らしを紹介するユーチューブが人気の多良美智子さんと、妹の多良久美子さんは、近況を伝えあう仲。戦争や家族との別れなどさまざまな苦境を乗り越えてきたが、それぞれ自分らしく80代の時間を充実させている(構成=上田恵子 撮影=林ひろし)
朝起きてから寝るまで充実のスケジュール
美智子 私たち、趣味が多いし、料理好きなのも似てるわね。祖母と母は裁縫や編み物、料理が得意で、父も食道楽で料理上手だったし。高校生から料理していたので、料理歴は70年。65歳で調理師学校へ通い免許を取りました。
久美子 私は、息子の身のまわりの世話で外出できなかったので、家の中に楽しいことを増やしてきた。庭の花を生けたり、籠を編んだり、お菓子を焼いたり。自宅で楽しめて、心も落ち着くの。
美智子 私が、お稽古ごととしてやっているのは、まず絵手紙。これは教えているというほどではないけれど、みんなで集まって描いています。あとは写経、ヨガ、着物を洋服に作り替えるリメイク教室、そして麻雀。結構忙しいわね(笑)。
午前と午後に予定が入っているときは、おにぎりを1個持参して、それを食べてから午後の部に移ります。だから一日中家にいない日もあるの。