「ゴツゴツした岩も水に洗われて転がるうちに丸くなる――これって人間も一緒だなと思います」(撮影:浅井佳代子)
現在発売中の『婦人公論』2024年12月号の表紙は、女優の原田美枝子さん。紫綬褒章の受賞を、生き方も含めて認めてもらえてようで嬉しかったと語る原田さん。還暦をすぎ、毎日をより楽しめるようになった理由は――。発売中の本誌から、特別に記事を先行公開いたします。(撮影=浅井佳代子 構成=篠藤ゆり)

一番感謝しているのは

15歳のときに映画デビューし、芸能生活50周年を迎えました。

今年4月には紫綬褒章をいただき、生き方も含めて認めてもらえた気がして、すごく嬉しかったです。

私の俳優人生は、心の成長とともにありました。若い頃は野心があって、とにかくナマイキ。でも、ゴツゴツした岩も水に洗われて転がるうちに丸くなる――これって人間も一緒だなと思います。

壁にぶち当たるたびに周囲の方々が支えてくださいましたが、一番感謝しているのは、今は亡き両親。

どんなことも乗り越えられるだけの丈夫な体と強い心を育んでくれてありがとう、と伝えたいです。