「保険に入ろうと思っているけれど、何から手を付けていいかわからない」「保険選びってよくわからないから、誰かに相談したい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そんななか「保険は、人生の中でマイホームの次に高い買い物。ムダな保険を見直すだけで大きな節約になる」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんです。そこで今回は、長尾さんの著書『1日1分読むだけで身につく保険の選び方大全100』から、保険選びに役立つアドバイスを一部ご紹介します。
営業からの「見直しませんか?」は99%損をする
保険の営業員から、「もうすぐ保険の満期です。見直しをしませんか」とか「保険のメンテナンスをしましょう」と勧められたことがありませんか。彼らはお得感を目一杯アピールします。
その提案の多くは「転換」です。
転換とは、同じ保険会社のほかの商品に乗り換えることです。ほとんどが「定特転換」で、加入している保険の積立部分を新しい保険の頭金に使います。
下の図をご覧ください。
見直す時点では年齢が上がるので、全体の保険料はアップしています。それにもかかわらず、月額保険料はあまり変化していません。
ここが転換の落とし穴。見かけが安くなっている理由は、いままで積み立ててきたお金(解約返戻金)を、定期保険を買う頭金に充てたからです。
定期保険の部分は掛け捨てなので、その解約返戻金は戻ってきません。さらに、新しい保険では予定利率も下がってしまうのです。
転換は、ほぼ損をすると心得てください。甘い言葉にうっかり乗らないようにしましょう。