なんとかなるやろ
僕は勉強が嫌いでテレビでお笑いばっかり見ていたので、「じゃあ、お笑いやったら?」と母に言われてNSCに入りました。
お笑いの世界に入ってからも、売れない期間に焦ったりすることはありませんでした。
働き盛りの父親がいなくとも、家に大したことがおこらなかった、という経験からなのか、「なんとかなるやろ」と大抵の時は思えるんです。<幸せのハードル>もめいっぱい下がりました。(笑)
当然、自分自身を可哀想な境遇と思ったこともなかったのですが、当時のことを相方の中岡くんに話すと、「多分、相当貧乏で大変やったはずやで」と言われて。それで初めて自覚しました。
今では母に頼まれて、ミシンでつくったものをたくさん送るようになりました。「そんなにいる?」と思うくらいの注文が母からは舞い込んでくる。
「お世話になった人がいんねんけど、バッグ8個ほどお願いできる?」みたいな感じです。「8個?!そんなに欲しい人本当にいるの?」と毎回疑ってかかるのですが、それでも次々と注文してきます。