鍼灸師=娘のアドバイス

肩こりは昔からありましたが、このときは肩が痛いような感じで、1年以上前から悩まされていました。

僕は虫(昆虫)の標本づくりをしています。その作業中、何時間も同じ姿勢で手だけを動かしているので、肩がこらないはずはありません。でも、糸井さんに言ったように「辛抱するしかないと思って」と、やりすごしていました。

養老孟司
(写真:『養老先生、がんになる』より)

娘が鍼灸師の資格を持っているので、実家に娘が帰ってきたときは、いつも肩をもんでもらっていました。

すると少しはよくなるのですが、いつの頃からか、痛みが背中のほうに広がってきたのです。

背中が痛いと言ったら、娘が僕の体をいろいろ調べて、ただの肩こりでないと言い、内臓疾患の可能性もあるから、病院に行ってくれと頼まれました。

確かに、普通の痛みとは違うようです。1週間どころか、それ以上たっても、痛みが軽くなりません。寝ていても痛いぐらいで、明らかに悪化していました。

娘が言うように、「これはただの肩こりじゃねえや」と思いましたが、あんまり悪いほうに考えたくはありません。

それで、病院に行くの行かないのとグズグズしていたら、娘が中川さんに、背中の検査をしてほしいと連絡してしまったのです。