人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。
男性のリタイア後の悩みはご近所づきあい
会社勤めで人間関係に悩むことがあっても、会社を出れば、ひとまずリセットできるでしょう。ところが、リタイア後の人間関係は、そう簡単にリセットできません。
長い間、家を任されてきた奥さんは、当たり前のように隣近所と挨拶をしたり、世間話を楽しんだりしているでしょうが、リタイアしたばかりの夫にとっては苦痛になるケースも少なくないのです。
隣近所との人間関係がうまくいかないと、顔を合わせたくないので、散歩に出かけるのも億劫になります。リタイアして、せっかく時間を自由に使えるようになったのに、もったいない話ですね。
アメリカには「友人は選べるが、隣人は選べない」ということわざがあります。たしかに、どんな人が住んでいたとしても、お隣となればつきあわざるを得ず、どうしても避けたければ、引っ越すしかありません。