過去イチ”ウケなかった”のに決勝に行けた
M-1の客層は年によって違います。準決勝までの客層と決勝の客層が、「コアなお笑いファン」と「一般的なお笑い好き」とにハッキリと分かれている年もあれば、それほど分かれていない年もあります。
ここ数年は、それほど準決勝と決勝で客層に差はないように見えます。
ただ傾向として、今までは客層が分かれていたことは事実なので、寄席でウケすぎると不安になると言っている子たちもいます。「まずい、これではコアなお笑いファンが見ている準決で勝ち残れない」という危機感が生まれるんでしょう。
でも、たとえ準決勝でコアなお笑いファンを納得させて勝ち残っても、最終的に決勝でウケなければ頂点には立てません。
決勝に行くには、コアなお笑いファンを納得させなくちゃいけない。でもそれだけでは不十分で、決勝で勝ち切ることを考えれば、絶対に寄席でもウケていなくちゃいけない。変わったことをやって決勝まで上がっても、引き続き変わったことをやって決勝で勝ち切れるかというと、また違う。
そこが、すごく難しいところです。