「健診で指摘された異常値を健康食品で下げよう」「ダイエット食品で楽に痩せよう」など、健康食品を生活に取り入れる人が幅広い世代で増加しています。しかし2024年3月、サプリメントを摂取した消費者に健康被害が多数発生し、大きな問題となりました。そのようななか「実は、機能性や安全性について何の保証もない健康食品が多く販売され、健康被害の大半はこれらの製品で発生している」と指摘するのは、一般社団法人日本食品安全協会代表理事の長村洋一さんです。そこで今回は、長村さんの著書『健康食品で死んではいけない』より一部引用、再編集してお届けします。
死者まで出したダイエット効果で人気の葉野菜
アマメシバは、今も昔もインドネシア、マレーシアなどでは栄養のある野菜として食べられている。そんな野菜で死者を出す健康被害が発生している。
アマメシバが台湾に輸入されるようになってから、ある程度の量を食べるとダイエットに効果があることが見つかり、その名も「減肥菜」という名称で売られ始めた。
そこでも確かに効果が認められたことで、野菜のままではなく粉末にしたほうが手っ取り早く大量にとれると、乾燥アマメシバの粉末が出回りだした。
野菜のなかには95%くらいが水分というようなものもあり、100gの野菜でも乾燥させれば5〜6gぐらいになってしまうので、大量摂取が容易となる。