適量ならよい効果が得られるが、大量摂取で健康被害続出

この粉末の形での大量摂取を可能にしたことが、非常に深刻な問題を引き起こした。厚労省が把握しているだけで、アマメシバの摂取により台湾で発生した患者数は計278人で、うち9人が死亡し、8人が肺移植手術を受けた。

日本でも同じような健康被害が出始めたときに厚労省が即座に対応したが、3人の死亡者が出てしまった。

『健康食品で死んではいけない』(著:長村洋一/講談社)

そのとき健康被害者全員に共通した症状は閉塞性細気管支炎であった。この疾患は肺胞に近い膜様細気管支と呼ばれる部分が閉塞し、咳、喘鳴、呼吸困難などの症状が出るまれな呼吸器疾患である。

残念なことに治療しても改善が期待できない場合が多く、野菜だから安心と考えて摂取した人たちは大変気の毒なことであった。