35年経って初めて知ったこと

あれからもう35年。
35年経って初めて知ったことがありました。

一番大好きだった「コーイヌール」という場面。
紫苑ゆうさんと毬藻えりさんの妖艶なシーンと、最後に急な傾斜のセットを助走をつけて駆け上がり、宝石を手にして不敵に笑う毬藻えりさんがとても妖しく美しく印象的でした。

コーイヌールは、世界最古のダイヤモンドと目され、これを持てば世界を征服できると信じられたダイヤモンドで、その血なまぐさい歴史ゆえ、男性が持つと必ず悲劇が訪れると言い伝えられているそうです。

夢の王(紫苑ゆうさん)と、宝石を食う女(毬藻えりさん) 。
女は宝石を食べて生きなければいけない性(さが)にあり、男に近付く。
男は女に恋をする。
互いに激しく求め、愛し…。
でも女がコーイヌールを手にした時、愛は失せ、男は死に至る…。
そんなストーリーの場面だったようです。
いろいろとインパクトがありすぎて、忘れられない場面です。

『タカラヅカ・グラフィティ II』大阪書籍[写真]小畑正紀, [文]宇佐見正
今も大事に持っている『タカラヅカ・グラフィティ』。右上がジーザス・ディアマンテの日向薫さん

時々突然見たくなる『ジーザス・ディアマンテ~夢の王の夢~』。
派手なプロローグと妖艶すぎるコーイヌール、女役で歌う一樹千尋さん。
そしてサブリミナル的によぎる美稀千種さん。
これぞ宝塚!なショーは35年経っても色褪せることはなく、今も心をくすぶります。