「まあ、いいか」/受け入れちゃえば/楽になる

「ま、いいか」と、さまざまなことを受け入れて生きる――。

年をとるということは、体の機能が衰えていくことでもあります。「まだまだ自分はできる」と、老いに抗(あらが)うことは大事です。

でも、意地を張ればつらくもなります。だったら「ま、いいか」と受け入れてみるのも、選択肢としてはありだと思うのです。

じっさいに、「ま、いいか。杖を使ってみようかな」とか「ま、いいか。補聴器をしてみようかな」と、柔軟に、ひょうひょうとして生きられる人のほうが、アクティビティ(活動力・行動力)は高い傾向にあります。

柔軟に生きる(写真提供:Photo AC)

例えば、車いすに乗ると、とても楽なことがわかります。紙パンツをはくと、外出先でのトイレの心配がなくなります。

すると、思い切って出かけられるようになる。人生の幅が広がるのです。難しいことではありません。「ま、いいか」と思うだけです。

もし失敗しても「ま、いいか」と笑い飛ばす。

要は心の余裕です。人生経験の豊かな幸齢者だからこそ、「ま、いいか」という余裕が持てるのです。

 

※本稿は『女80歳の壁』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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女80歳の壁』(著:和田秀樹/幻冬舎)

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