「まあ、いいか」/受け入れちゃえば/楽になる
「ま、いいか」と、さまざまなことを受け入れて生きる――。
年をとるということは、体の機能が衰えていくことでもあります。「まだまだ自分はできる」と、老いに抗(あらが)うことは大事です。
でも、意地を張ればつらくもなります。だったら「ま、いいか」と受け入れてみるのも、選択肢としてはありだと思うのです。
じっさいに、「ま、いいか。杖を使ってみようかな」とか「ま、いいか。補聴器をしてみようかな」と、柔軟に、ひょうひょうとして生きられる人のほうが、アクティビティ(活動力・行動力)は高い傾向にあります。
例えば、車いすに乗ると、とても楽なことがわかります。紙パンツをはくと、外出先でのトイレの心配がなくなります。
すると、思い切って出かけられるようになる。人生の幅が広がるのです。難しいことではありません。「ま、いいか」と思うだけです。
もし失敗しても「ま、いいか」と笑い飛ばす。
要は心の余裕です。人生経験の豊かな幸齢者だからこそ、「ま、いいか」という余裕が持てるのです。
※本稿は『女80歳の壁』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
『女80歳の壁』(著:和田秀樹/幻冬舎)
「夫の世話・介護からくるストレスや負荷」「骨粗しょう症による骨折で歩けなくなる」「家族を亡くしたさみしさでうつになる」
「女80歳の壁」を、80歳以上でいきいきしている「幸齢女子」はどう乗り超えているのか?
その最強の方法は、とにかく肉を食べること、好きなことだけをして生きること。
高齢期を楽しみ尽くすための生活習慣を詳細に解説。