ストレスをため込まないためには、なんらかの形で発散することが大切です。若いころは、仕事帰りに仲間と飲みに行ったり、友人とワイワイ騒いだりしてストレスを発散できたかもしれません。
しかし、年齢を重ねて仕事も引退し、自宅にこもりがちになると、気軽に話を聞いてくれる相手も減ってしまいます。すると、些細な不安が次第に大きくなり、場合によってはうつ病に繋がってしまうこともあります。そう考えると、高齢になるほど、ストレスに対処する手段を持っておくことが重要です。
推しがいる人は、それだけでイキイキと元気になるケースが多いものです。60代になれば、仕事は第一線から退き、子育ても一段落。これまで、「仕事が生きがい」「子どもが生きがい」とがんばってきた人にとって、やりがいを失ったように感じることもあるかもしれません。そんなときこそ、推し活が新たな生きがいを与えてくれます。
「推し活なんてやったことがない」「どうすれば推しを見つけられるのか分からない」と感じる方もいるかもしれません。そんな人は、ちょっと考えてみてください。
いま、大活躍の大谷翔平選手をご存じの方は多いでしょう。メジャーリーグのシーズン中は、朝のワイドショーでも頻繁に話題になります。大谷選手の活躍を見て、ファンとまではいかなくても、「応援したくなる」「見ているとなんとなく元気になる」と思ったことがある人は、推し活のセンスありです。
推し活は難しいものではありません。自分の好きなもの、応援したくなるものを見つけて、それを楽しむ。それだけで十分なのです。
※本稿は、『60代から100歳以上まで 人生が楽しくなる「シニア推し活」のすすめ』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
『60代から100歳以上まで 人生が楽しくなる「シニア推し活」のすすめ』(著:和田秀樹/KADOKAWA)
《和田秀樹が徹底解説!人生100年時代に必携の「シニア推し活」のすすめ》
現代の生きる糧として注目されている「推し活」。もともとは若者を中心に使われる言葉でしたが、昨今は「幸福寿命」の観点から高齢者に推奨する動きが活発になっています。本書は、そんな「推し活」をテーマに、高齢の方が生き生きと過ごせる習慣を具体的な事例とともにまとめた一冊です。