知力も身体と同様、鍛え方・保ち方がある

「プレ老い世代」に必要なのは、「知力」です。知力が衰えなければ、自信と尊厳を保つことができます。

運動能力に置き換えて考えてみれば、わかりやすいでしょう。例えば山登りを続けている人は、60、70代になっても、富士山にだって登ろうと思えば登れるでしょうが、まったく登山経験がなかったら、登ろうと思っても無理があります。

知力もそれと同じことで、鍛え方があるのです。人生100年時代に生きる私たちは、60歳以降、まだ10年、20年、あるいは30年という時間があります。

その土台作りとして、脳を活性化状態に置くトレーニングが必要です。インターネットもない30年前でしたら、本を読むに如(し)くことはなかったでしょう。

現代はそれにとどまらず、情報総量が格段に増えていますから、インターネット、テレビ、書籍と、さまざまにアンテナを張りながら、自分をフレッシュな知と触れ合える状態に置いておくことが大切です。

知力の向上に当たって、まず問題となるのが、どうやって刺激を得るかです。ポイントは、「こんな世界があるんだ」という知的関心、「この世界をもっと知ってみたい」というワクワクした好奇心です。

みなさん小学生の頃は、そんな関心や好奇心を持っていたのではないでしょうか。

 

※本稿は『60代からの知力の保ち方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。


60代からの知力の保ち方』(著:齋藤孝/KADOKAWA)

60代はまだ若い。毎日できる、頭と心のコンディショニング法!

新時代の60代は、人生リフォーム時!
アイデンティティが揺らぐ60代こそ、脳、心、身体を連動させて、知力を伸ばす。

頭の回転数に比例する話す速度、老いて必要な身体は「自然体」 、インプットした情報はアウトプット、できないことには「鈍感力を発揮」など、日々の習慣が60代からの自分を作り直す!

身体と言葉の専門家が、後半生からの知力の保ち方をやさしく解説。