「先延ばし」は厳禁 体力、気力のあるうちに情報収集と決断を

専門家のアドバイス:空き家対策は大プロジェクト

相続した実家をいかに利活用するかは大仕事です。「賃貸に出す」「売却する」「建物を活用して事業をする」など、まず早めに方向性を決めてください。

育った家、両親が慈しんだ庭など、情が絡む物件ですから、一筋縄ではいきません。それでも事業をするにはマーケティングが必要です。

早めに、相談相手として不動産屋、不動産コンサルタントなど専門家とコンタクトをとり、客観的な不動産価値を知っておくことも必要です。

賃貸に出そうとしても、売却しようとしても、うまくいくとは限りません。市場価値のない物件であれば時間も手間もかかります。民間事業者では収益につながらないので扱いにくいという物件もあります。

そんなときは、所在地の行政窓口で「空き家バンク」などに登録しておきましょう。

時間はあっという間に過ぎていきます。まずは、体力、気力のあるうちに動きだすことを肝に銘じてください。

 

※本稿は『じょうずに頼る介護 54のリアルと21のアドバイス』(太田出版)の一部を再編集したものです。


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『じょうずに頼る介護』リボーンプロジェクト編・太田出版刊