(『あんぱん』/(c)NHK)
今田美桜さんがヒロインを務める連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合/毎週月曜~土曜8時ほか)。子どもたちの人気者・アンパンマンを生み出したやなせたかしさんと、妻・暢さんの夫婦をモデルとした物語です。<朝田のぶ>を今田さん、<柳井嵩>を北村匠海さんが演じています。朝田三姉妹の三女、メイコを演じるのが、原菜乃華さんです。天真爛漫ですが、実は家族を俯瞰で見ることができる朝田家のバランサー。のぶと嵩をずっと見守ってきました。原さんにお話を伺いました。(取材・文:婦人公論.jp編集部)

嵩とのぶを見守ってきて

メイコはずっと嵩さんとのぶ姉ちゃんを見守ってきました。ただ、千尋さんののぶ姉ちゃんへの思いも知っていたので、2人を単純に応援していただけではなかったです。それでも、のぶ姉ちゃんと嵩さんは、周りから見たらこれ以上ないくらいお似合いで。2人はずっと、あと一歩のところで一緒になれなかったので、私ももどかしかったし、メイコも悲しくて辛かっただろうと思っています。

なので、嵩さんとのぶ姉ちゃんの思いが通ったシーンを試写で観たときには、涙が止まらなかったです。原菜乃華として泣いているのか、メイコとして泣いているのか、よくわからなかったです。「のぶ姉ちゃんはもう大丈夫」だと確信を持てました。

嵩さんは強がらないし、ありのままで情けない姿もちゃんとさらしてくれる。「自分よりも周りの人のために」という思いが強い。だからこそ、自分の弱さを隠そうとするのぶ姉ちゃんを本当の意味で全部抱きしめられるのは、嵩さんしかいないと思いました。