薬に頼らずスッキリする方法
便秘とは長い付き合いになることが多いため、薬だけでなく生活習慣の見直しも大切です。特に、食事や運動の工夫が便秘改善につながります。便秘に有効な生活習慣として、まず意識したいのが食物繊維の摂取です。食物繊維には2種類あり、それぞれ異なる働きをします。
(1)不溶性食物繊維(野菜、穀類、豆類、キノコ類):便のカサを増やし、腸の動きを活発にする。
(2)水溶性食物繊維(海藻、オートミール、もち麦、バナナ):便を柔らかくし、出しやすくする。
無理なく食物繊維を取り入れるための簡単な方法は、次の通りです。
・朝食のヨーグルトにオートミールを加える
・白米をもち麦ご飯にする
・おやつにバナナやナッツを食べる
・みそ汁やスープに海藻を入れる
また、食物繊維だけでなく、水分補給や適度な運動、整腸剤(プロバイオティクス)も便秘解消には効果的です。食生活の改善に加えて、こまめに水を飲む、軽い運動を取り入れることも意識してみましょう。いきなりすべてを変えるのは難しいので、できることから少しずつ取り入れるのがポイントです。
※本稿は、『町医者2.0 病気やケガのよくある症状を診察室でぜんぶ聞いてみた』(日刊現代)の一部を再編集したものです。
『町医者2.0 病気やケガのよくある症状を診察室でぜんぶ聞いてみた』(著:鹿野耕太/日刊現代)
本書は、家庭医療専門医がどのように日々の診療に取り組んでいるかを、1日の診察内容を追体験する形で構成されています。
病気やけがの対処法に対する知識はもちろん、「家庭医とはどんな存在なのか」も知ることができる一冊です!