収縮した筋肉に過度な負担がかかり続け…

ところが、これほど痛くてつらいこむら返りなのに、多くの人が間違った対処法で乗りきろうとしています。

とにかく我慢して、治まってくれるのをじっと待つ。

痛む場所をマッサージする。

その場で無理に立ち上がる。

残念ながら、これらはすべて「間違った対処法」です。

例えば、「痛みが去るのをひたすら待つ」という対処法は、こむら返りが長く続くことで、収縮した筋肉に過度な負担がかかり続けてしまいます。

その結果、筋組織がダメージを受け、こむら返りが治まっても、いつまでも鈍い痛みが続いてしまいかねません。

また、こむら返りの最中に、痛む場所をマッサージするなんてもってのほか。

縮んで硬くなっている筋肉を強くもむことによって、筋組織が断裂して「肉離れ」を起こしてしまう危険性もあります。

マッサージ効果があるのは、こむら返りが治まった「あと」。

しかも、筋肉に痛みが残っていないのを確認したうえで、弱く、やさしく行うのが鉄則です。筋血流がよくなることで、再発を防止することにもつながります。

ほかにも、ふくらはぎやすねのこむら返りが起こっている最中に、無理して立ち上がるのもいい選択肢ではありません。

硬く縮んでいる筋肉を強引に伸ばすことで、これも肉離れのリスクを高めてしまいますし、バランスを崩して転倒してしまう危険性だってあります。こむら返りが治まるまでは、大きく姿勢を変えないようにしましょう。