ふくらはぎのこむら返り・緊急リセット法

それではいよいよ、こむら返りの「緊急リセット法」を紹介していきましょう。

まずは、圧倒的に多発している「ふくらはぎ」の対処法です。

こむら返りは、腱紡錘(けんぼうすい)に正しく刺激を入れ、筋肉と腱をゆっくりと伸ばすことで、素早く治めることができます。

ここで紹介するのは、その名も、「ふたりほぐし」

名前のとおり、誰かに手伝ってもらうことが前提のケアだという点です。ご家族などの助けを借りる必要はありますが、そのぶん、効果は絶大。素早く、痛みがスーッと引いていくはずです。

【ふくらはぎのこむら返り・緊急リセット法】
ふたりほぐし
(1)床など平らな場所に横たわり、両足ともにまっすぐ伸ばす
こむら返りを起こした足の足首は、90度くらいの角度で立てておく
(2)パートナーは、その足を持ち上げて、足裏を自分の腹部にピタッとつける

(3)自分の体重を使い、前傾しながら相手の足首の関節に圧をかけて曲げていく
ポイントは「つま先」ではなく、「足首の関節」をゆっくりと曲げていくこと
急に強い負荷をかけるのは絶対にNG
(4)相手の様子を見ながら、曲げるとゆるめるをくり返す
(5)こむら返りが治まるまで、この動作を続ける

 

(本書より)

スポーツ観戦が趣味という方なら、サッカーなどの試合中にこむら返りを起こした選手に対して、このような応急ケアをしている姿を見たことがあるかもしれませんね。

この「ふたりほぐし」のすごい点は、かかとの近くにある腱紡錘だけでなく、ひざの後ろにつながる腱にある腱紡錘も刺激できるところです。

同時に2カ所のセンサーに働きかけることができるため、痛みが引くスピードがグンと早くなり、回復もスムーズになります。

 

(本書より)

パートナーは、相手の足首を曲げるときに、いきなり強い負荷をかけないように注意してください。急激に強い負荷をかけると、かえって筋肉や腱に大きなダメージを与えてしまうおそれがあるので、必ずゆっくり、丁寧に行いましょう。

この緊急リセット法「ふたりほぐし」を覚えておけば、家族や身近な人がこむら返りを起こしたときにも、すぐに対応できるようになります。

いざというときに本当に頼りになる”お守り”になりますから、ぜひ家族みんなで覚えておいてくださいね。

(全4回中の3回)

※本稿は『足の名医がついにたどりついた こむら返りと手足のつりリセット法』(アスコム)の一部を再編集したものです。

 

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足の名医がついにたどりついた こむら返りと手足のつりリセット法』(著:北城雅照/アスコム)

夜中にふくらはぎがつって目が覚める。歩いていると突然ピキッと痛みが走る。
運動中や入浴後、何の前触れもなく起きるあの激痛…。

その正体は「筋肉のセンサーの誤作動」だった!

「こむら返りは、血流の悪化とセンサー異常が原因」ポイントは「腱」を刺激し、誤作動を引き起こす血流の悪化を回復させること。

本書で紹介する「こむら返りリセット法」は、数多くの足の悩みに向き合ってきた「足の名医」がついにたどり着いた、こむら返りを防ぐ最強メソッドです。