思想家・中村天風さんは【心持ちひとつで、人はどんな逆境にも打ち克てる】と説き、「天風哲学」を築きました。松下幸之助さんや稲盛和夫さんらを成功に導き、大谷翔平さんも学んだ、潜在能力を最大限引き出すための《成功哲学》。天風から直接指導を受け、最後の愛弟子である合田周平さんが解説した著書『人生がプラスに変わる中村天風のことば』より、一部を抜粋して紹介します。
怒りは瞬時に心から外す――スーッと行き過ぎればよし
「人生を光り輝くものにしたければ、まず正しい運命をつくれ」と天風先生は説いていました。運命には、「天命と宿命」という二種類があります。
天命は絶対的で、宿命は相対的なものです。この現代に生まれ、この国に生まれたのは「天命」です。
しかし「宿命」というものは、人間の力で乗り越えられるのです。
ところが、宿命にぶつかったときに、あたかも天命のように捉えて、自分の努力が足りないことを棚に上げ、どうにもしようがないと嘆き投げ出す人が多い。
よく考えてみると、自分では仕方がないと諦めていた諸々も、わが心のもち方を変えてみると、自分の心が消極的なためだったとわかってくる。こうして、積極的な心に切り替えればいいことに気づくのです。