マッサージも効果はあるけれど…
では、マッサージはどうでしょう?
マッサージは気持ちがいいですし、体もホカホカします。ただ、マッサージは皮膚や浅い筋肉への刺激が中心で、温まるのはその周辺です。
一方、入浴は筋肉だけでなく、関節のまわりにある「じん帯」にまで温熱が届きます。
じん帯は、主に「コラーゲン」というたんぱく質でできており、温めることで柔らかくなる性質を持っています。すると、関節が動かしやすくなったり、痛みが軽減したりします。
また、マッサージは一時的なこりや痛みの緩和には有効ですが、効果が局所的で根本的な改善にはつながりにくいのです。一方、入浴は痛みの根本原因に働きかけることができる手段で、それはこんな理由からです。
痛みをくり返すと、私たちの神経は過敏になって、より痛みを感じやすくなります。これは、軽い刺激でも過剰に痛みを感じてしまう状態です。
実は、入浴を続けることで少しずつこの状態が改善され、痛みの感じ方がおだやかになっていくことが研究結果から考えられます。
こうしてみると、運動よりも、マッサージよりも、入浴のほうが断然よいと思いませんか?
※本稿は『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(著:早坂信哉/アスコム)
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