お互いが現役選手だった頃は別居婚。

Vリーグのシーズン中は互いのオフが月曜と火曜で違っていたけれど、うまく都合をつけて互いの家を行き来して、バレーボールの映像を一緒に見たり、食事をして話をする。その時間がいいリフレッシュになっていた。

プレーに関しても、うまくいかないことややってみたいことをよく相談していたし、できるようになれば「すごい」と褒めてもらえるのが嬉しかった。反対に、夫が目指していたことをクリアしていた時は「めっちゃいいじゃん」と褒めると嬉しそうだった。離れて暮らしていても、お互い「今週も頑張ろう」と言い合ってまたそれぞれの生活に戻る日々は、かなり充実していた。

私が現役を引退して、24年の9月から2人と犬2匹、新たな家族の生活が始まった。

家のことで細かなルールを設けることはないけれど、私が意識しているのは2つ。

自分自身が相談した時にあまりにもあれこれ言われすぎたり、聞かれる前から「どうなの?」と探られたりするのが嫌だったので、自分も同じく嫌なことはしない。バレーボールの調子も含め、「どう思う?」と聞かれたら答えるけれど、自分から「どう?」と尋ねることはしないと決めている。

そしてもうひとつが朝の過ごし方だ。

現役選手だった頃、私は朝のルーティンを大切にしてきた。自分がやりたい通り、完璧にできればそれだけで「よし、今日も完璧」と思って体育館へ向かうことができたので、夫にも同じように朝は充実した時間にしてほしい。そのため、小さなことではあるけれど、同じ時間に起きて、夫がストレッチや体幹トレーニングをしている間に朝食の支度をして、テーブルをきれいにする。家を出発する時間も必ず決めているので、その時間に送り出せるように準備を徹底する。

それだけは心がけているつもりだ。