(写真提供:『後悔しない選択』/KADOKAWA)
16歳で日本代表デビューを果たして以来、日本女子バレーボールを代表する選手として活躍してきた古賀紗理那さん。日本代表のキャプテンとして挑んだ2024年パリオリンピックを最後に、現役引退を表明しました。選手人生を通して多くの選択をしてきた古賀さんが語る「後悔しないための選択」とは?初のエッセイ集『後悔しない選択』より、一部を抜粋して紹介します。

西田有志との結婚

2022年、私に大切な家族ができた。

夫、西田有志だ。

同じバレーボール選手で、年齢は4歳下。彼は早生まれなので学年は3つ違い。18歳でVリーグにデビューして、それから日本代表に選ばれて、派手なプレーや言動で注目を集めているのも知っていた。

正直に言うと、最初はかなり苦手なタイプだった。

それが奇妙な縁で出会い、連絡先を交換してからはほぼ毎日連絡が来た。もともとマメではない私は連絡を返すのも面倒で、グイグイ来られるのも大の苦手。ごはんに行こう、電話で話そう、要求ばかり送られてくるのが嫌で、既読しても無視して返さなかったり、開かないことすらあったけれど、彼は諦めなかった。改めて、すごい根気の持ち主だった(笑)。

最初は嫌だったけれど、バレーボールの話になると面白い、ということにある日気づいた。身体の使い方や攻撃のバリエーション、効果的なトレーニングやストレッチ。聞けば聞くほど面白くて、いろいろな話をしていくうちに、最初のイメージとは異なり、彼がかなり優しくて、いい人だということにも気づいた。