自主性を育む教育を行っている
豊島岡女子学園は、中高一貫の女子校。明治25年(1892)に裁縫伝習所として創立されたのが前身で、東京家政女学校等を経て、昭和23年(1948)に現在地に移転し、豊島岡女子学園中学校と名称変更した。細菌学者の二木謙三が校長・理事長として発展に尽くした。
「道義実践」「勤勉努力」「一能専念」に加え、「『志力を持って未来を創る女性』の育成」を掲げ、自主性を育む教育を行っていて、小笠原流の礼法・マナーに関する講義と、和室と洋室での立ち振舞いの指導も行っている。また、インドとの交流にも力を入れている。
コーラス部は、全日本合唱コンクールやNHK全国学校音楽コンクールにおける全国大会出場などの実績があり、囲碁部も、全国大会で優勝したことがある。「桃李連」は、全国の女子高の中で唯一の阿波踊り部である。
21世紀になってからは、ほぼ毎年、東京大学に二桁の合格者を出し、2025年度入試では、東京大学に19名、京都大学に3名、東京科学大学に11名、一橋大学に8名、早稲田大学に110名、慶應義塾大学に64名、上智大学に68名、東京理科大学に113名と難関校にも多くの合格者を出している。
卒業生には、夏木マリ(女優)、速水典子(女優)、内藤やす子(歌手)、本間智恵アナウンサーや若者の政治参加を促す「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子などがいる。
※本稿は、『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(著:八幡和郎/ワニブックス)
開成、灘だけじゃない!
地方の隠れた伝統校から躍進する首都圏進学校まで、難関大学へ圧倒的な合格者数を誇る高校の真の実力がこの1冊に。






