おやつタイムで人生に潤いを

おからマフィンはご家庭でも簡単に作れます。どこでも手に入る生おからを使ったレシピをご紹介しますので、ぜひ挑戦してみてください。おからパウダーも市販されていますが、メーカーによって粒子の大きさが異なり分量の調整が必要なので、少し難しいと思います。

失敗しないコツは、下のレシピ通りの材料、分量、手順で作ること。体にいいからとグラニュー糖の代わりにハチミツやキビ糖を使うと、材料をかき混ぜてもよく泡立ちません。最初はグラニュー糖で、成功したら次はお好きな糖で試してみてもいいでしょう。なお、植物油は香りのないものを。私は一番搾りのなたね油を使っていますが、米油、グレープシードオイル、サラダオイルでもOKです。

ちなみに、手術後や治療中で外出がままならない人が自宅でも短時間で作れるように私が開発した、おからが主原料の「パーフェクトマフィンミックス」もネットショップで販売しています。混ぜてオーブンで焼くだけだから、初心者でも、力のないお年寄りでもふんわり焼けます。

もう一つ注意点が。マイルドな甘みでお腹にもたれないので、つい2個、3個と手が伸びがちですが、食べすぎないこと。いくら便秘改善などの効果があったとしても、たくさん食べれば胃腸の負担になります。私も1日1個と決めています。

おからマフィンは薬ではない、食事でもない。あくまでもスイーツです。スイーツは生きていくために絶対必要なものではありません。けれども、おからマフィンのおかげで私は日々心と体を癒やされ、家族や友人と一緒におやつタイムを楽しむことができるようになった。生活に潤いを与えてくれるスイーツのありがたみをしみじみ感じています。

重野さん作の〈おからマフィン〉

一番人気は、おからとドライフルーツ、ナッツがたっぷり入った「おからパーフェクトマフィン」(写真奥)。ネットショップでは季節のフルーツを使った限定商品なども扱っている

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生おからで作る〈おからいちごマフィン〉

《材料》(直径7cmのマフィン型6個分)
(イラスト:青山京子)

 生おから……150g
 卵……2個
 グラニュー糖……60g
 植物油……大さじ2 1/2
 薄力粉……150g
 ベーキングパウダー……小さじ2
 無調整豆乳……75mL
 いちご……15個
 粉砂糖……適量

《下準備》
・型に紙カップを敷く
・おからと卵は室温に戻す
・おからは指先でほぐし、サラサラな状態にする
・いちごはへたを除いて縦半分に切る
・オーブンは180℃に予熱する
・Aは合わせてふるっておく

《作り方》
(1) ボウルに卵を溶きほぐし、グラニュー糖を加える。ハンドミキサー(高速)で泡立てる。

(2) 白っぽくもったりして、ミキサーの羽根ですくい上げたらリボン状に垂れるくらいまで泡立てる。

(3) 植物油を加え、再びハンドミキサー(低速)で混ぜる。

(4) (3)にふるったAを2回に分けて加え、ゴムベラで混ぜる。粉けが多少残ってもOK。

(5) 豆乳も2回に分けて加え、ゴムベラで混ぜる。

(6) おからの半量を、やや高い位置から空気を含ませるようにほぐしながら入れ、ゴムベラで大きく混ぜる。

(7) 残りのおからも同様に加えて混ぜる。

(8) 混ぜた生地をスプーンですくい、型に等分に入れる。生地に触りすぎると泡がしぼむので、できるだけ手早く。

(9) いちごを4切れずつのせ、180℃のオーブンで18分焼く。取り出したら中央に残りのいちごを1切れずつのせる。型に入れたまま10分粗熱を取る。

(10) いちごの上に粉砂糖をふって完成!保存する場合は冷蔵庫で。2日以内に食べましょう。