歯周病菌の除去にはセルフケアとプロケア両方が必要

歯周病菌を徹底的に除菌するには、セルフケア(ご自分の力)とプロケア(専門家の力)を合わせるしかありません。なぜなら、歯周病はセルフケアだけでは絶対に治らないからです。

(写真提供:Photo AC)

・セルフケアのポイント

歯周病菌は歯ぐきの下に隠れていますから、歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間などの細かいところの汚れを除去します。デンタルフロスを丁寧に使って歯ブラシでは届かないところを清掃してください。

歯ブラシは「テーパード」と呼ばれる「極細毛」の歯ブラシを使用すると隅々まで磨けます。このタイプの歯ブラシは繊細であるがゆえに、耐久性に劣るので2週間で交換することをお勧めします。

歯磨き粉はIPMP(イソプロピルメチルフェノール)成分が配合したものを選ぶと、歯周病菌への効果が高くなります。歯周病菌は夜に増殖しますから、就寝前の歯磨きは念入りにしてください。

歯磨きの時間はしっかりと5分以上かけてください。そうすると、唾液のインフルエンザウイルス抑制力が歯磨き前の1.5倍に増加します。つまり、歯磨きを5分以上丁寧にすると、唾液の免疫力が高まり、感染を抑える効果が期待できるのです。

・プロケアのポイント

本当に悪い歯周病菌は歯に癒着しているので、通常の歯ブラシでは除去できません。テレビコマーシャルでも話題の頑固な「バイオフィルム」が癒着するのです。これは歯科医院にある専用機器でしか取れません。一旦、癒着菌を剥がしても約1ヵ月で再癒着しますから、歯周病の進行度によっては毎月歯科医院でプロケアを受けても良いでしょう。

他にも唾液にはウイルスに対抗する免疫グロブリン(IgA)が含まれています。よく噛んで食べる習慣をつけることで唾液腺を刺激して、唾液量を増やしましょう。

またうがいをする際には、「イソジン」などの殺菌効果が高い薬剤を使用すると、善玉菌まで除去されてしまい、天然バリアが破壊されて、逆に感染しやすくなる可能性があります。ぜひ水道水でうがいをしてください。

ーーー

この冬からはこれまでのインフルエンザ対策の中に、「お口ケア」もプラスしてください。この行動が、あなた自身、そしてあなたの大切な家族をインフルエンザ感染から守る「強力な武器」になるかもしれません。

お口の中を整えて、賢く、流行シーズンを乗り切りましょう!

*本記事は、専門家の意見に基づき感染リスクを下げる可能性について言及しましたが、インフルエンザの予防・治療は、ワクチン接種やマスク、手洗い、うがいをしっかりと行い、医師の指示に従ってください。

【関連記事】
「最近ムセなくなったから大丈夫」が最も危ない!? 歳を重ねるほどリスクが高まる<誤嚥性肺炎>予防策を歯科医が徹底解説
脳梗塞に心筋梗塞、認知症のリスク…まずケアすべきは<口>だった!日本人の半数が罹患しているのに自覚症状がない<最恐の菌>を歯科医が解説
「最近よくむせる」あなたは要注意!食べる・飲み込むを支える口腔機能が悪化すれば<総死亡リスク>2.1倍に…歯科医が今すぐできるセルフチェックと防止策を伝授