特殊な家族歴
世間では、「自分の父ががんで、4人の兄弟のうち2人もがん。だから自分は確実にがん家系だ」と考える人が多い。しかし、超高齢社会では、一生のうちに、2人に1人はがんと診断される。従って、この場合のがん発生の確率は、一般的な日本人の家系でも起こるので、必ずしもがん家系とはいえない。
一方、遺伝性がんの家系図も「父あるいは母ががんで、4人の子どものうち2人もがん」と表現される。ところが、がん専門医であれば、家族歴、病歴、症状を確認した段階で、すぐに遺伝性がんを疑う。
その特徴としては、第一に、血縁者に珍しい種類のがんが集積する、第二に、発病年齢が一般のがんに比べて若い傾向があり、20歳代、30歳代の発病がまれではない、第三に、同一患者で異なる臓器にがんが発症することが多く、同じ臓器内にも多数の病変が出現する、などを挙げることができる。
そのうえで、遺伝カウンセリングのあと、遺伝子診断を実施し、確実に診断することが可能となっている。
