ひとり暮らしは、すべてきれいに片づけなくていい

この年齢になるまで、わたしたちは十分すぎるほど「誰かのため」に生きてきました。

親のため、子どものため、家族のため、仕事のため、社会のため………

だから、これからは、少しくらい自分のために生きても、誰にも文句はいわれないはずだと思います。

田村セツコ
セツコさん「年をとってみると、ひとり暮らしの自由は、想像していたよりも、ずっと深くて、ずっと静かで、ずっとありがたいものだとわかってきたのよ」(撮影:本社・武田裕介)

ひとり暮らしも、その延長線上にあるんじゃないかしら。

すべてを片づけなくていい。

すべてを説明しなくていい。

すべてを理解してもらわなくていい。

部屋の中は、きれいに整理整頓しなくてもいいのよ。

少し散らかっていて、捨てられない写真や手紙があって、布団にシワが残っていて。

でも、それが、その人の暮らしの手ざわりなんだと思うの。